KAISEIブログ

 : 高3生俳画 前半全作品【水野副校長ブログ】
 投稿日時: 2020/10/16

水野次郎副校長のブログ「神々の国しまね」の『スクール・ライフ』(Click!)


昨日ご紹介した高3生・探究活動の俳画作品をご紹介いたします。私は俳句を専門的に勉強したことがないので、適切な論評などはできません。ただ、高校生らしいみずみずしさにあふれ、私なりにとても気に入った表現などもありましたので、ひと口コメントとともに全作品をご紹介いたします(万一、撮影し忘れた作品があれば、改めて掲載いたします)。

紅葉は 秋が深まる 赤い糸
五月晴れ ひらひらと舞う 鯉のぼり
夏の朝 早く起きて 勉強だ
寒い朝 初日の出見に 高台に
雨粒が したたり光る 青紫陽花
◆夏の朝から勉強というところに、高3生ならではの意気込みが表われています。頑張れ!


初恋や 蛍の照らす 君の顔
夏めくや 君と二人の 木陰かな
炎天下 打音響くや 芝の上
ひまわりや 見つめる空は 晴れ渡る
炎天下 白球飛ぶよ 空高く
◆青春を感じるロマンチックな表現、素敵ですね!


ビアガーデン 仲間と共に 過ごす夜
紫陽花に 雫光りて 朝日かな
嗚呼青春 天野川見し 愛注ぐ
雄月夜 薄紫の 空照らす
水面を 赤く染める 紅葉の樹
さあ勝負 線香花火 君の勝ち
◆ビアガーデンの句に「書いた生徒に会いたいですね」と、岡先生に言ったところ「大丈夫です。実体験ではなく願望でした」とのことで、ほっとしました。


父の方 夜空見上げる 夏の花
田植えにて 一年ぶりの エンジン音
月あかり 静かに散り行く 紅葉かな
地平線 どこまで行こうか 麦畑
雨の中 のんびり歩く かたつむり
◆描かれている風景、家族の様子に、どこか懐かしさを覚えます。


ホタル飛び 夜の川辺の 火をとぼす
太陽の 光輝く 青い海
蛍一匹 水面に写る 二ばん星
夏の夜 涼しい風と 虫の声
夏の夜 みんなで楽しむ ロケット花火
◆同じ素材を取り上げても、まったく異なる世界が広がることに、感性の豊かさを感じました。


陽だまりに 光したたる さくらんぼ
向日葵に 集まる光 揺れる影
宙を舞う まるで桜は 蝶のよう
春風に 青空を舞う アゲハチョウ
夏終わる 日の入り少し さみしいな
◆さんさんと輝く太陽への賛歌、植物や昆虫のかろやかな動き、詠んだ人の喜びが伝わってきます。一方、日の入りに注目するのは、やはり松江の高校生ならではでしょうか。これからは、どんどん日が短くなるのでしょうね。私にとっては初めて迎える山陰の冬、どんな楽しみ方をしようかしら。