KAISEIブログ

 : 島根県高体連ダンス発表会【水野校長ブログ】
 投稿日時: 2021/12/16


昨日は、県民会館で 島根県高体連ダンス発表会が行われました。このイベントは県内各校から、校内ダンス大会を勝ち上がってきた代表チームが演技を披露しあうという、いささか変わった催しです。本校には新体操部があることから、私がダンス部会の会長ということで、冒頭の挨拶をさせていただきました。以下、かいつまんで話した内容を記載いたします。

※上の写真は開演を待つ開星高生の生徒たち。スマホを向けている私に気づいて、このあと皆が手を振ってくれたのですが、手ブレで写真がうまく撮れませんでした。ごめんなさい。寒い中、迎えに立っていてくれたKMRさんには、ありがとうございました! 股下の写真は、校内発表大会の様子です。

●ダンス発表会の挨拶

開星高校の水野です。ここに集まった皆さんは、今日のこの日を、待ちに待っていたことでしょう。そしてその思いは私自身も同様でして、理由は時間と空間を超越したイベントだからということです。はじめに空間ということでは、私は愛知県の高校を卒業し、大学入学以来、昨年まで主に首都圏で暮らしていきました。その間、10余年ほど中学、高校、大学の学校現場で仕事をしていたのですが、このようなイベントは聞いたことがありません。その意味で「空間を超えた」催しであるという言い方をしました。ですから、このような機会が得られる島根県のあなたたちは、とても幸運ですね。


そして 「時間の超越」ということでは、世界的な演出家の平田オリザさんの話から連想したのです。大阪大学のコミュニケーションデザインセンターで学生を教える平田さんは、表現のスペシャリスト。そんな平田さんも、今の若い人たちの身体表現の能力を非常に高く評価しています。平田さんをはじめ、年配者の世代では考えられないということで、グローバルな観点から考えると、世界の人たちとつながる強みでもあるわけです。実際、私自身は生まれてこの方、人前で踊った経験というのは、ほとんどありません。それが「時間を超えて」という意味です。
ただ、ここに代表として集まってきた皆さんは、身体表現に至る前に、言葉でのコミュニケーションで様々な障害を乗り越えてきたことでしょう。仲間との色々な意見のぶつかり合いもあったと思いますし、そうした苦労を乗り越えてこの場で演技ができるということ。とくに高校3年生にとっては、仲間と一緒に表現をする最後の機会になるかもしれません。こうして代表になった、これまでの努力に敬意を表しますし、必ずやこれからの糧になることでしょう。ぜひ精一杯演技して、素晴らしい思い出を残してください。


以上のような話をしましたが、実は私は所用で演技を見ることができませんでした。帰ってきた生徒の声を聞いた担任の河原先生が、次のように伝えてくれました。「みんなで精いっぱい演技をそして、先生や他校の生徒さんたちから、沢山の温かい言葉をいただいて嬉しかった」と。順位を競うわけではない、こうした発表会ならではの素晴らしい体験になったんだろうなと、想像しました。新体操部員が、フィナーレのエキシビジョンで演技を披露したそうですから、改めて千葉先生から動画を見せてもらい、3年生最後の演技を目に焼き付けておきたいと思います。