KAISEIブログ
昨日、高2が取り組んでいる探究活動の中で、神戸親和女子大学による「第2回心理学講座」が開催されました。今回は三井知代学長による講義とディスカッション。「若い女性のやせ願望」というタイトルで「やせ願望の背景にあるもの」や「ダイエット行動の問題点」を探究する活動に取り組みました。写真は学校説明会などでご紹介している、親和女子大学との提携を伝えるスライド。三井学長との調印式のカットです。
最初に三井学長から示されたのが、日本の女子大生の「95%がやせたいと思っている」というデータ。この数字を見て、日本の女子大生はスリムにもかかわらず、体型への不安や、やせることにとらわれている理由などを、生徒諸君が話し合いました。各グループの回答は「日本ではやせている方がモテる?」「周りに合わせたい」「周りの目を気にしやすい」ということでしたが、三井学長が示された学会の研究結果とぴったり重なります。「同一性と個別性」という言葉で説明されましたが、日本は同調圧力が強い一方で、欧米は一人ひとりが違っていることが大事であるという国民性の違いが表われているとのことでした。
さらに「やせたいと思う理由」についても、生徒たちが立てた「生活に支障をきたす」「好印象を得たい」「可愛く見える」といった仮説はいい線を突いています。この心理的な圧迫が強くなると「やせなければ」という思い込みが心理不安や自己肯定感の低下につながり、過激なダイエット行動へをもたらすことがあるとのことでした。そうならないためにも「どんなストレス解消法がありますか?」という問いかけに、倉掛先生が指名した春日先生が「チートデイを設けること」との回答。私も聞いたことがありませんでしたが、知らない人はぜひ調べてみてください。最後に三井学長が示された衝撃的なデータは「ダイエットをしている人の95%は5年以内に元の体重に戻りがち。体重は遺伝的な要素であり、セットポイント(設定値説)と言われる考え方があります」と言われましたが、どうでしょうか? 私も年齢とともに、今は亡き父親のような豊かな身体つきになって気にしていましたが「遺伝子のかなり強い働きによります」と言われれば、仕方ないのかなとあきらめもつきます。大切なのは、心身のバランスを保つことなのだなと感じた講義でした。