KAISEIブログ

 : 世界の魚食文化を探究する
 投稿日時: 2022/09/25

もう一日、親和女子大学の心理学講座について。生徒たちの研究テーマの中に「海外の食について ~ なぜ、日本人は生魚を食べるのか」という質問がありました。この質問を聞いて思い出したのが『世界の魚食文化考』という本のこと。30年ほど前に刊行された本で、著者は農林水産省で国際的な水産資源の問題にかかわってきたお役人です。

魚好きの私は、刊行当初に読んで深く感銘を受けたのですが、本書には日本人が生魚を食する理由について、著者の仮説が書かれています。今も覚えているほど印象深いのですが、ネタバレなのでこちらには書くことはいたしません。興味ある人は、ぜひ読んでみてください。アマゾンに書かれた本書の紹介を転載すると「魚自体の本質的な問題から、土地ごとの漁獲法、各国の漁業政策、国民の食習慣、環境保護と資源開発といった問題まで、多様な視点から魚食文化を再考し、併せて、魚介類をより美味しく楽しむ方法をも提案する」とあります。

平尾先生も、今回の講義を通して、食と精神についての考えを深める本を紹介してくださいました。『食育のススメ(黒岩比佐子)』と『食べること やめました(森美智代)』というのがその2冊。探究の授業は、こうした本を通してさらに新しい知見を獲得していくのが、何よりの醍醐味でしょう。読書を通して、研究内容をどんどん深めていってください。