「秋の田の　かりほの庵の　苫をあらみ　わが衣手は　露にぬれつつ～」朗々と詠まれる句が、しんしんと冷え込んでいるはずの体育館に響きます。新春恒例の宮中行事「歌会始の儀」が、皇居・宮殿で行われた昨日、本校では百人一首大会を行いました。冷え込んでいるはず、というのはそれほどでもなかったからで、理由はエアコンが効いているからに他なりません。過去２年、コロナ禍のためにデジタルで行ってきた本校の年中行事。久々のリアル大会、エアコンが稼働したばかりだったのは、最高のタイミングでしたね。

全校生徒が競い合った予選から、戦いは白熱します。上の句が読まれた瞬間に、札を弾き飛ばす猛者（もさ）ぞろいで、調子よく試合が進行していきました。準々決勝、準決勝を経て勝ち残った６人、顔ぶれを見れば昨年のデジタル大会でも上位進出していた面々です。唯一、１年生の白根さんが食い込んでいたのは見事でした。

そして決勝戦、昨年の優勝者である坂本絵奈さんが序盤から快調に札を重ねていきます。追うのは１年時に優勝した３年生の小村くんと、昨年の１年時に「隠し球」との評価が高かった野球部の原田くん。最終的に、坂本さんが見事な連覇を飾り、久しぶりのリアル大会を制しました。やはり野球部の渋谷くん、サッカー部の秦くんも頑張りましたね。白根さんともども、来年もチャレンジできる人は、今日から頑張ってください！