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 : 新年のご挨拶
 投稿日時: 2022/01/01

あけましておめでとうございます。

昨年も、このホームページをご覧いただき、ありがとうございました。一昨年来、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、幅広くホームページから情報発信させていただきました。今年こそ、コロナ禍が収束することを願っていますが、どんな状況においても、本校の情報をできるだけタイムリーに発信してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

今年の干支は、「壬寅(みずのえ・とら、じんいん)」です。いよいよ厳しい冬の期間を超えて、新たな成長に向けて動き出す段階とされています。歴史をさかのぼると、この「壬寅」のような年がありました。今から420年前、1602(慶長7)年です。

年表で、1602(慶長7)年を見ると、日本史の授業で習うような特筆すべき事柄はほとんどありません。しかし、この時期はちょうど関ヶ原の戦い(1600年)から大坂夏の陣(1615年)までの豊臣から徳川の時代へと移行するための、数々の布石が打たれた胎動の1年であったと思います。

1602年、豊臣家に縁が深い方広寺の大仏殿が焼失しました。豊臣秀頼が亡き父、秀吉の法要のために全国から集めた巨木で大仏殿を建設していましたが、あと少しで完成という段階で作業ミスのため焼失してしまいます。この後、10年の歳月をかけ、再度大仏殿を建立しましたが、その完成法要をきっかけに鐘銘事件が起き、歴史は大阪冬の陣(1614年)へと動きます。

一方、徳川家は、その先に続く栄華の時代の幕開けのために着々と準備を進めていました。翌1603年には天皇家から征夷大将軍に任じられ、その後260年以上も続く安定した江戸時代へと向かう、まさに夜明け前の年でした。

歴史にも二元論的な側面があります。勝者と敗者、富貴者と貧賤者、しかしそれらもまた循環します。絶えず勝ち続けられる者もいなければ、永続的に続く政権も存在しません。辛く厳しい冬はいずれ終わり、暖かい春が来る。冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる。それが「壬寅」の意味ではないでしょうか。

「開星」は、「社会の発展に役立つ有望な人材を育成する」という意味です。「壬寅」の年を迎え、改めて、厳しい時代を切り拓く、生命力溢れる人材が育っていく学園創りを意識し、社会の発展に貢献します。

令和4年(2022) 元旦
大多和学園開星中学校高等学校
理事長 大多和聡宏